アフィリエイトの文具評論家ブログ実装版The Critique of the Stationeries with an Affiliate blog

ラミー ロゴ第一回L206

LAMYロゴ ステンレスヘアライン L206〔正規輸入品〕
LAMY M16替芯(Amazon検索)

 通販で買う筆記具は数千円が丁度いい。しかも販路が限られた直輸入品なら当ブログに最適だ。※のち正規輸入品となった。
この価格帯はアフィリエイトブログのみならず実用にもやはり適しており、またペンなんぞにカネはかけたくないが、かといって高価な腕時計と百円ボールペンなど並べられない、という場合にもこのドイツ製は有用である。
単色のほか3色及び多機能そして.5シャーペン、それに万年筆がある。1983年発売。金属軸と樹脂軸(正規輸入品)があり、この206はステンレスながら木材のような触感をもたらすヘアライン仕上げ。

 可動式金属クリップの先端には球が嵌め込まれ、ノック時やポケットへ挿す際の抵抗を減じている。ノックボタン一体型クリップは好みではないが、これには感心した。ノックは重いが、ノックボタンに指をかけ易くまたボタン移動量が短く、使いでは良い。

 何度か机から取り落とすも問題なく、保証書が無い並行輸入品でも不安がることはない。とはいえ軸の肉厚が薄く、路上で落とすことは勧めない。また口金が長くペン軸を極端に短く握る者には向かない。
替芯M16(φ6×106mm,ペン先径2.2mm,筆記距離F:9400m,M:8000m,B:6400m)。公文書仕様インク(性能は低い)、3色。付属芯は黒M。
 これの書き味がまたドイツ的で、価格に吊り合わないと囁かれるうえ書き出し擦れを起こしやすく、外見に惹かれて買った者を落胆させるという。
にもかかわらずラミー製品は人気がある。高級筆記具といえば金色をあしらった古典的耽美的な貴族趣味に偏るなか、量産化=複製技術に適したかたちは、ベンヤミンが指摘する一回性と儀式性を求めない層、そして階級闘争のような政治的歴史から離れたいと願う層に歓迎される。しかしこの様式は階級闘争と無縁ではない。

 戦間期のドイツに「職人と芸術家とを隔てようとする階級意識(バウハウス宣言/W.グロピウス/1919)」を排し「贅沢品より大衆品を(H.マイヤー/発言年不詳)」つくる工芸学校バウハウスがあった。芸術を社会に還元する運動でもあった同校は、富裕層向けに美術品を作るのではなく、増える労働者向けに良質な量産品を低価格で提供することを選び、普遍的かつ幾何学的なかたちを好んだ。
だから欧州発でありながら古典的ではなく、欧州発であるから表現主義のち構成主義と結びついて機能主義へ至り、規格化も導入した。
 本品の替芯M16も同社単色油性ボールペン用に規格化されている。しかし他社製と互換せず、その共用性を閉じている。
ラミーは自由市場で、他社と果てない価格競争をせずに客を囲い込めるよう、閉じた社会主義を採用したのだった(同社のために付言すれば、M16を開発した1964年は共通規格制定前だったかもしれない)。近年は限定商法すなわち一回性と儀式性を利した商法もよく行う。日本製や中国製との競争でブランド化を避けられないのだろう。
 だが消費者にとってはやはり不便なこと。そこでみみどん氏による、パイロットBRF-10と三菱SXR-89を改造した中芯を装填できる改造例を紹介しよう。
 近代的量産品は社民主義的性格を宿命づけられ、ときに消費者から嫌われるが、それでも物語性をもって紹介することは可能だ。ラミーはとくに語りやすい。
 そのバウハウスも些か古くなった。最新の大衆向けボールペンは樹脂成形技術を駆使した有機的輪郭が流行、日本製は最新インクをも投入している。最新技術は上級品に搭載、徐々に降ろしていくのが常だが、それを大衆向けから始めるなどさすが最も成功した社会主義国と呼ばれただけのことはある。
私が読んだのはモンドリアンな表紙(のソフトカヴァー)だが同内容と思う。
  1. 2011/01/05(水) 18:00:00|
  2. ボールペンBallpoint pen
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

おおっいつの間に

使えてるようですね。
ありがとうございますです。

ですが最近サラサのインクの濃さを知り、
0.5リフィルをGノックのペン先を改造したのに入れて、
もちろん革巻いて使ってます。
使用目的によってははっきり書けて快適です。
もう少し良い軸に入ったらいいのにと思うのですが、
単色系は太いし、多色系はバネストッパーがなくて
移植は何かと往生しますね。
  1. 2011/01/16(日) 03:05:13 |
  2. URL |
  3. みみどん #96lDoCEY
  4. [ 編集]

使わせてもらってます。
ありがとうございます。

 サラサJF芯はJISゲルK型で、これはJIS水性A型いわゆる300系替芯を原型にしています。
300系はヨーロッパ各社のローラーボール芯の原型ともなったため、小改造でそれらに換装できます。キャップ式なので革は巻けないのですけどね。
 といっても実物がないので確言できないのが苦しいところ。
ヴィスコンティのウォールストリートかオペラローラーボールを手に入れたら記事にしようと思います。
そんな日はやってこないかもしれませんが……
  1. 2011/01/20(木) 07:07:02 |
  2. URL |
  3. 魚眼 #-
  4. [ 編集]

とりあえずサファリBPに

サラサを入れようと準備中です。
口プラを交換してジェットストリーム対応のサファリでしたが、
どうやら僕の指は若干でも先細りの丸い軸なら良くて
ずん胴や三角形がダメということに2~3日前に気付きまして、
サファリも三角形の凹部にレジン盛りして先細りに大改造。
もちろんグローブレザーを巻いて、
今はまだジェットストリームが入ってますが概ね良好です。
そのうちブログにUPします。
  1. 2011/01/22(土) 02:19:25 |
  2. URL |
  3. みみどん #tYaq9VZE
  4. [ 編集]

 すでに別物ですな。工作機械があれば、軸を新造したほうがいいんでしょうけれどね。
カランダッシュ849のノックボタンを仕込めるならなんとかなりそうな気がします。
  1. 2011/01/26(水) 01:21:39 |
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  3. 魚眼 #-
  4. [ 編集]

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