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三菱鉛筆 ユニボールファントム UF-202


 パイロットフリクションボールと同原理の熱変色インクを用いた後発品。インク性能において先行品に劣り、現在特許権を巡り係争中。パイロット、三菱鉛筆と本家争い 消せるボールペンで提訴|47NEWS 2011/2
しかし私はこれの登場を歓迎した。パイロットがフリクションポイントを発売した際(2009年2月)、中芯交換可能な設計にもかかわらず替芯を発売せず、ファントム発売(2010年3月)と同時に替芯を供給し始めた。これは同時発売された上級品フリクションポイントビズのためだったが、本品がそれを促したように見えたのである。

全8色、日本製?
 首軸は細かいシボ加工であまり把持し易くはない。鞘を外してペン先を5分放置してもインクが乾かない(ドライアップしない)。尤もフリクションボールLFBN-20Fも同様。鞘の通気孔は誤飲対策のようだ。
 競合する先行品フリクションボール(鞘式)では胴軸尾端に消去ラバーを据え付け、鞘を後着すると覆い隠されてしまうのだが、本品は鞘自体を消去具とし、後着したまま消去可能なうえ、側面で広範囲を、また鞘開口部で細部を消せる。但し側面では摩擦熱を発生させ難く感じられる。

 ファントムはインク色が淡く黒は灰色。この淡色が便益を生むことがあるだろうか。考えるに、色濃度が低い本品のスカイブルーで漫画を下描きすれば消さずとも印刷に出ないだろう。しかし私は漫画家ではないので実地に試したことはない。
 対する先行品は改良が進みノック式化、多色化され、インク色も当初より濃くなった。

替芯UFR-122-05(φ6.1mm×119.5、ペン先径2.3mm、JISゲルK派生品)、0.5mmボール、筆記距離不明。同社シグノビット用UMR-121互換。替芯尾端の色部品を外せばほぼゲルK型になる。

 フリクションと同じくインクが乾かなければ消せず湿気た紙では消えにくくなる。
①②両品の筆跡を消去ラバーと熱のみ、二通りで消す。
③光の当て方を変えれば消色透明化された筆跡が見える。
消去ラバーで擦っても紙面から除去されないファントムと、除去されるフリクションの違いがこの画像からわかるだろうか。
ファントムインクはこの性質のためか裏写りも裏ぬけもない。
④-3℃に冷やす。
ファントムは消去方法に関係なく同じように復色する。
フリクションは消去方法で復色に違いが現れる。

 本品の変色範囲は60℃から0℃。数字上はフリクションに劣るが双方の復色開始温度は近いようだ。同題別ブログでも取り上げたのでよければご一読請う。

 消せるボールペンには、ペーパーメイトが発案(だったと思う)した、紙へ浸透しないインクを用いた方式もあり、三菱鉛筆もパイロットも1980年代から着目、現在はペーパーメイトがリプレイマックスを、三菱がシグノ イレイサブル(2002)やプロパス イレイサブル(2004)を販売、パイロットはD-ink(2001)のちe-GEL(2005)を販売していたがフリクションボールへ更新した。
パイロットはジェットストリームには追いつけなかったが、1975年に開発を始めた熱変色メタモインキでは事実上独走状態。
開発年からは基礎特許失効が察せられ、訴訟ではどこに争点を設定したのか気にかかるが、この種のことは他に任せるのがよいのだろう。

なにか改良するようなことがあったら品名をUF-202改スーパーファントムにすればいいと思います。
  1. 2012/01/25(水) 06:30:00|
  2. ボールペンBallpoint pen
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