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三菱鉛筆 ユニポピュラー

 同社ユニ鉛筆が50円(現在90円)で発売されたその翌年に約半額で発売された普及版鉛筆がある。略称ユニP。
1975年に後継品ユニスター(50円、現在60円)が発売されて廃番となった。
参考資料→三菱鉛筆ユニ ニッポン・ロングセラー考 - COMZINE by nttコムウェア
※追加動画リンク→懐かしのCM - 三菱鉛筆 uni p - 1961 - YouTube

生産期間1959 - 1974(1975?)
φ7.8mm×176六角軸、約4.5g、芯径φ2.1mm/HB、φ3mm/3B
芯硬度:9H - 6B, 17硬度
価格1ダース360円(@30円)
樹脂箱入り、両切り・封蝋なし
銘は二面、芯硬度標示は三面に入っている
表銘:SUPER WRITING[三菱ロゴ]MITSU-BISHI / uni-popular /[芯硬度]
裏銘:Velvet Touch[JISマーク][芯硬度]
芯硬度標示は囲み文字かつ白抜き文字。
手元にあるユニPの銘は
HBと3Bが金文字、
Hと2Hが銀文字で、H系のみ芯先側にユニ・P銘が、SUPER WRITINGに代えてSuper Drawing銘があり、そして芯硬度囲み枠が六角である。この違いが生産時期か芯硬度によるかは不明。
 軸色はユニと同色なのだが、箔押しされた金文字の色合いに深みがないため、ユニより擦れた軸色に映る。


説明書
上:灰色外箱+uni-popular刻印入り蓋つき箱付属
下:黄土色外箱+MITSU-BISHI PENCIL刻印のみ蓋つき箱付属
三菱鉛筆はさきに技術の総力をあげて、世界水準をぬく鉛筆ユニを完成しました。それより2年、ユニの改善に日夜努めるとともに、高級鉛筆の一層の普及を考え、実用を主眼としたユニ-Pを再び世におくります。
ユニ-Pは最高級品ユニに準じたシン、塗装、包装などを簡略化して、できる限りコストを押さえました。
その目的は、学校事務所、工場で高級鉛筆を手軽に使用して頂くところにあります。
ユニ-Pは次のような、他に類の無い特長をそなえております。
①最高の材料と技術による滑らかなシン
②描き減りの少い、折れにくい緻密なシン
③厳密な製造管理による精確なシンの硬度
④感光紙に対する、描線の優れた光線遮断力
ユニ-Pは、世界的な水準を上回わるおなじみの高級製図鉛筆==ユニの普及版です。
ユニ-Pは ユニに準じたシンを用い、塗装・包装などを実用本位に簡素化しました。
ユニ-Pは、厳選した材料を三菱鉛筆独自の技術でつくりあげています。
ユニ-Pのシンは―――――――
①書き味はズバ抜けてなめらか
②描き減りしない
③折れにくい
④硬度は精確
⑤光線遮断力が優れているので青写真・コピーにも最適

 芯の均質化と高密度化を特長にしたユニは、三菱に先駆けてトンボが均質化を果たしたホモ鉛筆(1952年発売、1963年にモノ鉛筆へ発展した)への対抗でもあった。鉛筆品質の最大の違いは芯にあり、日本製鉛筆はこのころから舶来品に並び立つどころかそれ以上となる。
 その普及版である本品の「ユニに準じた」芯がユニと同じなのか、製法を一部簡略化したのか、はたまたユニPこそがユニの妥当な価格であったのかは判らない。それでも17硬度あったのが素晴らしい。

 同社の思惑としては、高級品ユニで客寄せし、続いて発売する普及版ユニPを買ってもらうことだったのだろうが、現実にはユニが売れてしまって本品の影が薄くなったのではないか。
 何にせよ社会階層の壁を越えて普及させようとした点が素晴らしい。
日本が発展した理由の一ツは教育で底辺層を底上げしたことと考えている。埋もれる技能が埋もれずに済んだ反面、情操教育では平均化が為されていたから磨り潰された才能もあったことだろう。
とはいえ、それが労働集約産業を中心とする経済発展期に合い、また階層化を促すことは、かつてのインドを例にするまでもなく間接統治されやすくなることだから、経済植民地化を防ぐことでもあった。
 硬度HB、ロット番号033Cを削ると、軸木は現行の日本製と同程度に削れ、芯先をカッターで尖らせても欠けにくい。
 芯は書き減りしにくく定着性も良い反面、(局用鉛筆に較べて)やや硬い。書き味は、砂を噛む感触が無くなめらかなものの偶にがさついて書き味が落ちる。

 芯密度は同社9800より高い感触。ところがあちらより色が僅かに薄い。
たぶんユニP芯は若干色が薄い、いや同社9000や9800の色が濃いんじゃないだろうか。

 硬度HBのユニPとユニスターをKUM202で削りミドリMDノートA6、5mm方眼1ページに468文字、同内容の文を手で書いたところ、芯の減りは画像の通りであった。他の鉛筆と同硬度にできなかったため単純比較はできない。

a)三菱 局用鉛筆2号/B, ロット番号147B, 約2mm書き減った
b)同9800/B, 07BC311, JISナシ、約2mm減
c)同ユニP/HB, 033C, 約1.4mm減
d)同ユニスター/HB, 3EC370, 約1.5mm減
e)ぺんてるタフCB6/B, W7A, 約1.3mm減
f)同ブラックポリマー999/B, 3C, JISナシ、約1.5mm減

 ユニには様々な変種があり、その類似品もある。太軸ユニ5B(ロット番号221H)が謎だ。またユニのESTABLISHED 1887銘は、初期にはSuper Drawing銘だったようである。
A)三菱ユニ5B
B)同ユニHB
c)同ユニP 3B
D)ヨット9450 2H
E)アイボール鉛筆ハイニューHB
Eのみ両切り。

 ユニPは尾端を封蝋していないため、短くなったら新品鉛筆に接ぎやすい。
継続して大量に鉛筆を消費する分野では、封蝋していない両切り鉛筆に潜在需要がある。グロス単位で注文されるなら特注を請け負ってみたらどうだろう。いや芯ホルダを薦めるのがいいのかもしれない。
→映画『ゲド戦記』制作日誌 - 平らなオシリ
→映画『ゲド戦記』制作日誌 - 凹んだオシリ
  1. 2013/12/20(金) 06:00:00|
  2. ┣鉛筆Pencil
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

ユニ発売時価格を間違えていたため修正した。
  1. 2013/12/22(日) 12:00:23 |
  2. URL |
  3. 魚眼 #-
  4. [ 編集]

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