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ハートレイ&マークス出版 ペーパーブランクス ダイアリーミニ2015



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当初は北米版18ヶ月を注文しようとしたが、その版組みが、ヴァーティカル転用目的では右詰めになって書き込みづらそうに思え、日本版にした。
リンク先には12ヶ月版が混じっているかもしれない。

 仕様は前年と変わらず。2014年版を結局レフト式として使っている手前、これもたぶん順当な使い方をすると思う。


 2015年版は銀線細工を模した"マヤブルー"を選んだ。銀が硫化し始めたころのややくすんだ銀色を再現しており、芸が細かい。
 多様な表紙のなかからこれを選んだのは、角丸加工されたミニ判ダイアリー2015がこれだけだったという、まったく美的感覚に欠ける理由からであった。おかげでポケットへの収まりがよい。

・土日均等なのがえらい。
・しおり紐二本のうち一本に糊がはみでて一部ページに貼りついていた。
・糸綴じ箇所が三ヶ所から四ヶ所へ増えた。2005年ころのペーパーブランクス帳面も四ヶ所。
・紙が2014年版と同じようだ。万年筆で書くならこれを推す。
・バーソフォーマット(レフト式)はありふれた形式だから多くの人々に合うだろう。ただ私にはなんとも合わないのである。

 ペーパーブランクスはモレスキンの模倣品ながら、多種多様な表紙が印象を大きく変え、別物となっている。革装や布張りを模した擬古調の装飾はいずれも再現つまり似非物だが、紙の本だとそれがだいたい許されてしまう。
 こんなブルジョワ趣味な装丁なのに私はこの製品群が好きである。ジェットストリームプライムに対してせめて本物の石でなければならない、と指摘した私がなぜこれを好むのか、その言い訳をしよう。

 似非物の装丁が許されてしまうのは、昔、実際に本や手帳がこんなふうに装丁されていたからではない、多くの人々はそのことを知らないのだから。
それは本と紙に仮想性や虚構性があるからだ。虚構性がある、という表現が気にいらないなら本には抽象性がある、でもいい。

 話し言葉と書き言葉では後者に重きを措くのに、本に虚構性があるとはどういうことか。読書が間接的な体験だからである。
読書とは他人に考えてもらうことである、と言ってショーペンハウアーは濫読を戒めたが、紙面へ加工された体験と情報に仮想性と虚構性が生じることを知ってなお、我々は本を読む。その本を受容するかどうかはそれからである。
 これはヒトが抽象性を理解するからで、平面である絵画や、立体であっても彫刻や模型──戦車でも飛行機でもロボットでも美少女フィギュアでも──についても同じ事情がある。ともに中身は空であるけれど、本物でないことに、そこに生じる仮想性と虚構性に価値を見出し、そしてそれらは原形が失われても、模倣品単体で存在できるだろう。私がこれらを好むのはそんな理由である。 

 しかしいくらネット以前から存在していた仮想メディアといえども、ただの平面印刷では興が削がれる。当製品群では、表紙をエンボス加工して視覚のほか触覚を刺激してその仮想性と虚構性を多重化させ、真贋を見分けようとする我々の虚を衝いて錯覚させている。

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→ペーパーブランクス ダイアリー2014
→ペーパーブランクス ダイアリー2015第二回

Oriは折り紙、折り形のOri. 現物を見てみたいが横罫しかないから買いたくないし輸入されてもいない。Yuko Nishimuraというひとの作品をモチーフにしているという。

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未輸入。ミュシャで売れるのはたおやかな曲線をもつ人物画じゃないのか。
  1. 2014/09/24(水) 13:00:00|
  2. 画材製図用品Others
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