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三菱鉛筆 GL100スペースラブ

 なぜ加圧式ボールペン、パワータンクは野外用ペン軸ではないのかという疑問がある。
加圧式といえばトンボ エアプレスのような野外用や同XPAあるいはヴィクトリノクス シグネチャーのような携帯用フィッシャーのような極限環境向けと考えがちだが、三菱鉛筆は異なる見方をしていた。過去同社が発売した加圧式は、消せるボールペンであったりOCR用であったりXYプロッタ用であったり、当初から野外用途を全く指向していなかったことがケルボとノンボテの歴史から推察される。
→「ノンボテ」ボールペンを調べてみたら… その10 三菱鉛筆の社史より: けふこの本棚と文具の引き出し
→NON・NONボテ??三菱鉛筆国産初の加圧式ボールペン│Taniy日誌


生産期間1982 - 2000年? 百円税別、使い捨て、おそらく日本製。
尾栓は後付けらしく、バリがあったりなかったり。バリがあるペン軸はペン先側が僅かに太く、鞘が深く入らん。

 「宇宙時代のSPACELAB」だが全く事務用で、極限環境を意識した形状とは言えず、また航空宇宙機関に採用されたという話は聞かない。
 JAXAや海保や自衛隊をわきに置くとしても、何かといえば土建行政を求める日本において、毎夜道路工事をしている都下において、野外仕様筆記具需要がないはずがない。冷たい夜気をものともせず書ける加圧式は、ゲルインクや低粘度油性普及以前なら、重宝され地歩を固められただろう。

 2008年にパワータンクスタンダードをアースウォッチ・ジャパンに寄付するなど同社も野外用途をなんにも顧慮していなかったわけではなく、そして、調べてみると2002年にストラップ付き加圧式ボールペン、プレイヤーズ パワータンクインサイドSD-680-P07, 680円も発売していたが芳しくなかったようである。その後に登場したパワータンク スタンダード200円が当たって野外用への興味を失ったのだろう。
 結局は価格であった。もっともSD-680-P07の価格に納得できた者は稀だったと思う。
※資料、同社2002年カタログ


 ここに掲げる三本はすべてロット番号90014、1990年1月製? 現在なおインクが途切れず書ける。
・インクが乾くのが遅く、擦過で字が擦れやすい。パワータンクはここを改善している。
・筆跡が擦れるといっても消しゴムでは消せない、砂消しでなら消せる。
・書き味は重いが堅くない。どう表現すれば伝わるやら、書き始めれば抵抗が減って、存外軽く感じられる。油性インクを流動させる力が加圧によって助けられているのだろう。
・修正テープで覆った筆跡が滲出することがある。
・ダマとボテがよく発生する。ある程度使うとボテが減る。

 ペン軸材料のGL樹脂を検索してみたら気密性が高い樹脂だそうだ。

左、同社カタログ1991p43、右、同1998p54
「書き捨て」は使い捨ての婉曲表現。

 GL-100には
メタボ(金銀インク)と
BLACK(カーボン複写・OCR用)の
姉妹品があった。
通例、OCR(光学式文字読取装置)は炭素に反応するから、そして炭素は代表的な、また同社が得意とする顔料黒だから、GL-100ブラックは顔料配合インクと考えられる。
ところが、標準的なGL-100すなわち本品の耐アルコール性がパワータンクより高いことから、こちらも顔料インクと考えられる。
後年1998年にはメタボとブラックが消え、GL-100黒赤に「カーボン複写、OCRに最適」と説明が付された。
 インク組成がどのように変わったか知る由もないが、案外全く変わっておらず、品名だけを変えて売り出していたのがブラックだったのかもしれない。
小さいころ、夕方になると東の空に輝く小さな長方形が現れた。あれがスペースラブだったのである。ウソである。
宇宙実験棟Space LabはISSの前身。

クリップターンにはSNP芯かSJP芯を搭載すればいいのに。
  1. 2014/11/12(水) 18:00:00|
  2. ボールペンBallpoint pen
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コメント

中学

中学の時、一年先輩がけがしたお見舞いのお返しにもらったので、1975年頃にはあった。
フィッシャーと同じく、上向きで書けるペンとして高校の頃愛用。
約10年後職場の記録用機器にフィッシャーが使われていて、機器が廃棄された後パーカーで使用。
さっき職場の引き出しからGL-100の青が出てきてまだ書けたので。
  1. 2016/01/05(火) 12:45:42 |
  2. URL |
  3. 投稿小僧 #dYnGx6pU
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Re: 中学

お返事遅れて申し訳ありません。
 1975年頃のそれはペーパーメイトのパワーポイントだったのかもしれないですね。
同社が加圧式(と思われる)パワーポイントを発売したのは1969年だったようです。http://papermate.com/pages/about
加圧式は長持ちするようで、手元のGL100黒ももちろんまだ書けます。
  1. 2016/01/13(水) 12:43:10 |
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  3. 魚眼ドロップ式 #-
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