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オート 木軸シャープ消しゴム付2.0 APS-680E, APS-800E


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 冷戦後、持続性が無い方式にもかかわらず流行し始め、いまやこれでなければならないと嘯かれるゴムグリップ。そしてパイロットDr.グリップがモンブラン146やペリカンM800とほぼ同径ということは万年筆狂のあいだでは知られた話だ。今月はやや太軸な、ゴムグリップではないシャーペンを紹介しよう。太芯も混じってる。

 北星大人の鉛筆OTPを端緒に近年一部で流行している木軸2mmシャーペンがohtoからも発売されている、と文字にすると後追い模倣品に思えるが、実物を見ると異なる性格をもつことが瞬時にわかる製品である。
クリップなしAPS-680E・ありAPS-750E、他に限定セット等がある。2013年10月 - 2014年発売。軸色5色、日本製。適合回転式芯研器ナシ。別売りSPN-70芯研器、SPN-400芯研器や帆布製ロールペンケースなどがある。

芯径2mm、芯繰出量平均1.3mm、ノック負荷約600g、残芯20mm前後、付属芯1本、芯室長105mm、113mm長芯装填可。
 これは2mmだ。断面積が0.5mmの16倍ある。
太芯は偏減りするわ都度削らねばならんわ替芯がコンビニに無いわ、やはりシャーペン主客層の学生になびくものではない(画学生除く)。そのうえ漢字圏で不利になりやすく一般的に敬遠される、にもかかわらずそこそこ人気がある。
 流行に乗ろうとした後発製品ながら、先行品北星OTPより太く短く軽く重量配分に偏りなく、またあれ以前から木軸を採用していた同社APS280Eを踏襲した姿でもって、浅薄な後続商品ではないことを主張している。先行商品と異なる位置を占めることに成功したのか、ペンケースやギフトセットが追加発売された。

 六角軸は月光荘8B鉛筆φ9.7mmF - C 9000ジャンボφ10.3より太く、Koh-I-Noor1820φ11と、またK-I-N5208Sφ11と同径。とくにK-I-N5208Sとは軸長も近く、あれをノック式化した、というとウソになるが同じように取り回しやすく、あれよりも運筆しやすい。
ただ芯把持力が低く、芯研時に芯が空転する一大欠点がある。

画像の若草色軸は1990年代のAPS-209/0.9mm。
現行品APS-280Eは芯径.5mm、軸径が鉛筆並みφ7.8mm、消しゴム付き。

 私見では、短く持つ(芯先付近を握る)日本人が多数派。そこで今月の四本を短く握れる順に並べた。
左から本品、
プラチナ プロユース1500
ペリカンD400
オートポイント オールアメリカンジャンボ

口金先端からグリップ始端まで短い順に、他の2mmシャーペンとともに並べた。
ロ)ロットリング800/2mmが最短だが重いため短く握るには適さず、
オ)本品が最も短く握れる。
ス)ステッドラー925 25-20
フ)ファーバーカステルTK9600
三)三菱フィールド
伊)イトーヤ2.0mmシャープペンシルWSP
とくに右端の北)北星OTPの口金と木軸との境目が痛いという人々やボールペン使用者に本品を薦める。あの痛い境目は使用につれてカドがとれてゆく。K-I-N5208Sはこの点でも優れる。
また、ロットリング800が合うなら三菱MSXE4-5000も合うだろう。あの2本は似た感覚で書ける。

・口金からの重心位置、クリップなし約72mm(軸長比52%)+芯繰出しぶん、クリップつき約78mm(57%)+芯繰出しぶん

 日本人らしく寸詰まりでまったく不格好だが、重量配分に偏り感じず、運筆しやすく長文筆記でも疲れにくい。
ただし第一印象は最悪だった。本品発売を知って、見かけたら買おうと思っていたが、実際に目にするとその気が失せるほどだった。数ヶ月後、残り数本になるのを見て漸く買ったものの、使い始めると鈍角な木軸前縁円錐形の頂点に芯先が位置しないため違和感が大きくて書きづらいことこのうえなく、第一印象は二度にわたって最悪だった。
いわゆる仮想首軸からズレており、慣れるのに少々時間を要した。
→選べるリフィルペンの改造(修正仮想首軸理論)(2) - さんてんり~だ
→LAMY alumini (agenda) (その2) - さんてんり~だ
 反面、短く握る者には好都合なはず。この点ラミースクリブル.7に似ている。

・φ11mm六角軸、木製、おそらくインセンスシーダ。測る箇所によって軸径が僅かに前後する。
・側面がわずかに膨らんでおり、K-I-N5208Sより太く感じ、そして握り心地が「やさしい」。六角軸の有効性を再認識した。
・軸色は鉛筆らしい色で塗られているのだが、臙脂色がユニ色だった。再考すべき。
・口金を外せずチャックの様子が不明。芯が空転するため滑り止めが無いのではないだろうか。同機構部品と考えられる伊東屋木軸シャープに滑り止めは無い。
・ノック負荷が軽い反面、芯把持力が低く、芯を削る際、とくに純正芯より硬い芯で空転することがある。
ロットリング800やF-C TK9600のノックが重いのは使用者に負担を与えるためではない。約650gで繰り出せる三菱フィールドはチャック内に滑り止めを設けているが、あれでさえ空転することがある。
・残芯12.5mmだが、芯研器との兼ね合いで実用上は20mm前後。残芯が長くなるのは、本品に限らず2mmシャーペン共通の欠点。ドロップ式芯ホルダならその半分以下で済む。
◆替芯SL-102M/HB3P
2mm×90mm長3本入り。日本製。芯硬度HBのみ。
・やや粉っぽく(芯密度が低く)なめらかさに劣り書き減りやすく、そのぶんやわらかく、三菱ユニ芯より北星の芯に似ている。そして色が濃く、公称HBだが日本の基準に照らしてもBに感じられる。
・他社芯で代用可。他社製は120 - 130mm長だから110mm以下に書き減らすか折る必要がある。またストッパ(脱落防止管)がある場合はそれを外す。

●消しゴム付きノックボタン
たぶん真鍮削り出し。運筆を妨げない軽さで、鉛筆に沿ったかたちは違和感なく木軸と合う、上手な意匠だ。しかし消しゴムを使おうとするには不都合がある。
 消しゴムもボタンも円柱形だから消字する際に空転してしまう。空転しない方向へ、つまりノックボタンを押す方へ動かせば、たまに押されてしまう。オートポイントが消しゴムを締め金で挟んでいるのは旧式ゆえの余剰ではない。
とくに、内部の芯室・中軸とボタンの結合が緩いものは空転しやすく消しゴムを使えたものじゃない。ここの結合が堅いかどうか事前に確かめられないのが難点。緩いボタンにあたったら、消しゴムだけを外してしまうのがよい。
 ボタンが揺れて音をたてる短所がある。ただ私はあまり気にしない。消しゴムを外すと鈴の音に近づいて少しは好い音色になる。

上左画像、*1行めは書いて消す行為を1回、5行めはそれを5回繰り返した。
**上段がオートポイント消しゴム、下段が木軸シャープ消しゴムでの消し跡

左からオートポイント.9mm/1.1mm、三菱ナノダイヤ.9/HB、ぺんてるAinシュタイン.9/HB、パイロット ネオックスG.9/HB、ohto2.0/HB
紙はキングジム ショットノートNo.9190

◆替ゴムAPS-680Eケシゴム
半年放置しても硬化せず。非塩ビ合成ゴム? 2コ入り、消字力良好。
・オートポイント オールアメリカンジャンボ用消しゴムへ転用可。
・半分ほどがノックボタンに埋まり半分しか使えない。残った半分はボタン底部の小孔から虫ピン等で押し出せる。
・前述通りノックボタンが空転して消しづらいことがある。消しゴム自体が縮んで外れやすくなることもある。

 こんな寸詰まりな太軸だが意外にもペン軸前部が紙面にあたらず、芯を4ノック5mm程度出すだけでも(ふつうはもっと出す)、筆記角度20°で描ける。どちらかというと筆記用だが描画にも使用できる。ステッドラー780はもっと低い角度で描ける。

関連記事
→ohto SPN70芯研器
→ohto SPN400芯研器
各社2mm替芯は同社製鉛筆芯と同質と目されているのだが、どれも鉛筆芯より書き味がなめらかに感じる。
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Koh-I-Noor 4190;Amazon.co.jp検索

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  1. 2015/06/28(日) 06:00:00|
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